年の瀬が迫り何かと気忙しく感じられる師走の頃。日を増す毎に寒さが厳しくなる季節だからこそ、着心地よく暖かな服を着たいもの。2023年真冬のシーズンでは、冬のおしゃれを華やかに楽しく、それでいてしっかり温かく着心地のいい一枚を選りすぐりました。

中でも特におすすめしたいのが、「極上ダウンコート」です。

特筆すべきは、業界基準よりもさらに厳しい検査をクリアして選び抜かれた高品質な羽毛。とびきり温かく、そして驚くほど軽いこの羽毛の秘密を知るべく、70年以上の歴史を誇る東洋羽毛工業株式会社白河工場へ伺いました。

▲左から、東洋羽毛白河工場の清水氏、着心地スタッフ、杉浦氏。

始まりは「赤い羽根」―。 日本の復興と共に始まった羽毛の歴史。

東洋羽毛の歴史は、1947年に戦後の復興を願って設立された「赤い羽根」の共同募金から始まります。創業者が「赤い羽根」の考案に参画したことをきっかけに、羽毛の優れた特性 を日本 中に広めたいと考えました。その後、マナスル登山隊やエベレスト登山隊 などに羽毛服やシュラフ(寝具)を納入。1956年には第1次南極地域観測隊に羽毛服 が起用されました。今でも、南極地域観測隊(越冬隊)で使用されている一部の羽毛服・羽毛ふとんには、東洋羽毛の羽毛が使われています。

そんな日本随一の歴史と品質を誇る羽毛を精製しているのが、福島県にある白河工場です。新白河駅から車で10分、広々とした風景の一角に大きな工場が現れます。「ここでは主に羽毛の選別や洗浄、精製を行っています」と最初に説明してくれたのは、白河工場の次長を務める杉浦氏。良質な羽毛の原料を見極めるだけでなく、東洋羽毛ではさらに独自の精製工程により高品質なダウンを生み出しています。

▲見上げるほど大きな機械。静電気を防ぐため、本体は木でできている。

まず、ダウンコートや羽毛ふとんには、グースやダッグなど水鳥の羽毛が使われます。羽毛にはダウンとフェザーの2種類がありますが、ダウンはタンポポの綿毛のようなふわふわとした形・手触りで、空気をたっぷり含み温かいのが特長です。そしてダウンは、一羽の水鳥からなんとたったの10gしか採取できません。
「今回使用している羽毛は、しっかり管理された上質なブルガリア産のダウンです。業界で定 められている基準に加え、独自で設定した厳しい検査基準をクリアしたものだけ輸入しています」と教えてくれたのは、現場で羽毛の精製を担当する清水氏。希少なダウ ンの中から、しっかりとした密度と弾力性を備えた、高品質な羽毛を選び抜いているのです。

上質な羽毛をさらに温かく、柔らかく―。独自の精製技術『HARUO工程』。

上等な羽毛を輸入して終わり、ではないところが品質 重視の東洋羽毛ならでは。羽毛の温かさや柔らかさを最大限 引き出すために、独自の精製工程である『HARUO工程』を行います。「不純物や汚れを徹底的に取り除くための工程です。羽毛が汚れていたりちぎれていたりすると、ダウンが十分に膨らまず温かさも損なわれます。精製が不十分だと菌やカビが繁殖しやすくなるので、衛生的 にも良 くないのです」と話す清水氏に案内されたのは、見上げるほど大きな機械が並ぶ空間でした。縦に長い筒状の機械が並んだ部屋が、いくつも繋がっています。

「仕入れた羽毛に風を当て、ダウンとそれ以外に選り分けます。その後、何度も洗浄を重ねて細かい塵や 埃などの汚れを丁寧に取り除きます」機械の中を覗くと、たくさんの羽毛が舞っているのが見えました。選別された羽毛は、パイプを通って次の部屋に運ばれ、時間をかけて何度も繰り返し洗浄されます。羽毛は人の髪と同じケラチンという成分からできているため、雑に洗うと傷がついてしまうことも…そのため細心の注意を払いながら、特別に開発した洗剤を使って慎重に精製を進めます。

精製が終わったダウンを実際に触ってみました。触れた瞬間、羽の中に指が吸い込まれるように包まれていきます。同じ質量の他の羽毛の束と比べても、その驚くほどの軽さと柔らかさは明らか。
羽毛と一口で言っても、こだわり抜いたダウンはこんなに違うのか…!と歓声を上げる着心地スタッフに、「何より品質第一ですから」と笑顔で話してくださる杉浦氏と清水氏。日本を代表する羽毛メーカーとしての確かな自信と、ものづくりに対する徹底したこだわりが感じられました。

▲精製を経て綺麗になったダウン。ふわふわでとても軽い。

目指すのは「高品質なものづくり」―。
素材も技術もこだわり抜いた最高峰のダウン、ぜひお試しください。

今回のダウンコートを仕立てたのは『Zanter』―東洋羽毛の中で第1次南極地域観測隊に羽毛服を提供したチームが、その後独立して設立したダウン専門のアパレルメーカーです。

日本で初めてダウンジャケットを作った企業としてのノウハウを活かし、大人の女性にぴったりの上品でナチュラルなダウンコートが仕上がりました。生地は表裏とも柔らかなコットンを使用。軽やかで肌当たりも優しい着心地です。

このように『着心地のいい服』のアイテムはいずれも、丁寧 で細やかな心遣いとこだわりによって作られています。「極上ダウンコート」は限定50着での販売です。ぜひお早めにお申込みください!

極上ダウンコート